古物市場に行く前に、競りで使われる代表的な符丁を覚えましょう

ヤフオクはメルカリで商品を売るために古物市場へ買い付けに行こうと思っている、市場初心者の方の為に、市場で使われる符丁に関して解説します。

古物市場の販売方法は競り(セリ)が一般的です。
(市場によっては入札方式の所もあります。)

セリが始まると、セリ人が発句(ほっく)した金額(対象商品の開始価格)から、一番高値を付けた方に落札されるのはヤフオクと同じで、その値を競りあがる時に使う掛け声が符丁(ふちょう)と言う物です。

符丁は金額が決まっている訳ではなく、現価格から高値で一番近い金額を意味します。

例えば「千枚(せんまい)」という符丁がありますが、これは現在の最高値が1,000円だった場合1,250円を意味し、1,500だった場合12,500円となってしまいます。

厳しい市場だと、一度言った金額は取消できないので、2000円程度の仕入れ相場の物を12,500円で買わなければならなくなります。

最初は慣れないかもしれませんが、市場に行くなら代表的な符丁をしっかり覚えていく事が大事です。

例)

じゃあこれは・・・1000円から!1000円1000円!

千枚

はい千枚出た!1250円 1250円!

1500円!

1500円出た。1500円、1500円!

千枚!

千枚!?はい綺麗に飛んだ! あちら12,500円

??? (え~~!そんな金額のつもりじゃなかったのに・・)

はい!千枚・千枚!他ないか・・・ないね。

あちらの女性の方12,500円!

と、こんな感じになっちゃいます。

こんな失敗をしてる初心者の方を沢山見てるので、以下の代表的な符丁をしっかり覚えて市場に向かいましょう。

一般的に使われている符丁

四十貫(よんじゅっかん)650円(この符丁はこの金額だけの意味です)
五十貫(ごじゅっかん)830円(この符丁はこの金額だけの意味です)
七十貫(ななじゅっかん)1,150円、11,500円、115,000円・・・・
(1000円発句の時は殆ど使われません。)
千枚(せんまい)1,250円、12,500円、125,000円・・・・
十貫目(じゅっかんめ)1,650円、16,500円、165,000円・・・・
本三(ほんさん)2,250円、22,500円、225,000円・・・・
百貫(ひゃっかん)3,500円、35,000円、350,000円・・・・
テラ(てら)5,500円、55,000円、550,000円・・・・
四百貫(よんひゃっかん)6,500円、65,000円、650,000円・・・・
五百貫(ごひゃっかん)8,300円、83,000円、830,000円・・・・
ドン(どん)10,000円、100,000円、1,000,000円・・・
ピンピン11,000円、110,000円、1,100,000円・・・
セリの進行はおおよそこのように進行します。

1,000円

千枚(1,250円)

1,500円

十貫目(1,650円)

2,000円

本三(2,250円)

2,500円

3,000円

百貫(3,500円)

4,000円

4,500円

5,000円

テラ(5,500円)

6,000円

四百貫(6,500円)

7,000円

7,500円

8,000円

五百貫(8,300円)

8,500円

9,000円

9,500円

ドン(10,000円)

千枚(12,500円)
七十貫(11,500円)

1000円以下の発句は殆どありません。
(大量の商品を売買させる為、発句が1,000円以上になるよう商品をまとめるのが一般的です。)

なるべく安い金額で買いたいからと言って「千枚」の後に「1,300円」と言う初心者の方がいますが、その場合無視されるか、「ふざけんな!勉強してから来い!」と怒られます。

慣れない間は金額で声を出す事をお薦めします。
(符丁の金額さえ分かれば「????円」と声を出しやすいですね。)

また、市場独自のルールもありますので、注意しましょう。
はい!買います!」と言った時点で、その商品が競り上がっても以降参加できない
1000円発句場合「千枚」は通常1,250円の意味ですが、12,500円となる事があります。(開始前に1250円の千枚は禁止だから!と注意があるはずです。)
5,000円を超えてからの500円上りは取ってもらえない。
などなど・・・
逆にブランド品の市場など、若い方が主催している市場では、主催者が符丁を知らないので「符丁禁止」などと言う市場もあるようです。

おおよそこのような流れですが、殆ど発句から飛んで買う方が多いので、このようなダラダラと声を出しあう事はありません。


また、この辺はセリ人によって違いがありますが、気を付けたい事です。

1000発句で10,000円と10倍飛んで声が出たのに、11,000円とチョイノリ(少しだけ金額を上げて声を出す事)は、無視する人が多いです。
(マナーとして基本的に次の符丁、又は5割増しで声を出すのが一般的ですが、明確な決まりはありません。

その他に気を付けたいマナーです。

落札後の片付けられた商品を手に取ってみる事。
既に落札した方の物なので絶対に手に取って見ることは勿論、覗き込む事もマナー違反です。
商品が無くなった!とトラブルに巻き込まれる事もありますので十分に注意して下さい)
品物の流れを止めて、スマホでネット検索・写真を撮る。
競り開始前に商品チェックが出来る市場では問題ないのですが、盆回し(セリの商品がお盆にのって競り会場を回す事です。回転ずしのように品物が目の前に回ってきます)の時にこれをやると本当に嫌がられます。
競り前の商品を壊してしまう。
当然ダメです。商品に瑕疵が無いか競り前に確認する際は、取扱いに十分気を付けて下さい。

いろいろ注意する事ばかりで「なんか面倒くさそう!」と思う方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、市場によって雰囲気もまちまちで、穏やかな市場では初心者の方にも優しく指導してくれる方が沢山いらっしゃいます。

ですが、基本的に競りに集まる方は全員ライバルなので、ピリピリした雰囲気の市場では十分にマナー違反に注意しましょう。

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この記事を書いた人

古物市場に出入りするようになってから、これまで体験した事、失敗談などこれから古物市場に行こうと思っている方の参考になる情報を発信していきます。

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